【建売で迷ったらどうする?】インテリアコーディネーターが語る、後悔しない家えらびの考え方

こんにちは。ととのえりです。
20年以上、注文住宅も建売住宅もつくる仕事に関わってきて建売で悩んでいる方に、これだけはどうしても伝えておきたいなぁと思って、いまこれを書いています。
一戸建てを考えはじめたとき、多くの人が悩むのが、「注文住宅にするか、建売(分譲)住宅にするか」という選択。
どちらが優れている、という話ではありません。
それぞれに向いているってあります。

注文住宅の自由度が実は大変だったり
たとえば、注文住宅は間取りや素材、照明、設備にいたるまで、すべてを自分たちで決めていける自由さが魅力ですよね。
「世界にひとつだけの、私たちらしい家をつくりたい」——
そんな気持ちを大切にしたい方には、ぴったりの選択肢かもしれません。
ただ、その自由には、想像以上の責任やエネルギーが必要なのも事実です。
私がこれまでに出会ってきたご家族の中には、ご夫婦や家族の中で一人だけが強く理想を追い求めて、周囲の温度差に疲れてしまう……そんなケースも少なくありませんでした。
とくに奥さまが「私がやらなきゃ」と背負い込み、SNSや資料を必死に読み込んで、何度もショールームや打ち合わせを重ねて。
その姿は本当に健気で美しいのですが、理想と現実のギャップにぶつかり、後半はお疲れのご様子が見受けられることが多かった。
また、注文住宅には設計士さんやコーディネーターさんがつくことも多いですが、「誰にあたるか」は運のようなところもあります。
どんなにプロでも、感性やセンスが合わなければ、かえって迷いを生んでしまうことも。
最後には「これでよかったのかな……」というモヤモヤを抱えてしまうこともあるようです。

建売住宅には「すでに完成している」からこその安心感がある
間取り、素材、動線、光の入り方……実際に見て、触れて、体感しながら「ここに住んだら、どんなふうに暮らせるか」をイメージできるのは、建売ならではの強みです。
SNSで見かけた素敵なキッチンや照明、タイルを真似しようと思っても、全体のトーンや素材感がちぐはぐになってしまうことはよくあります。
でも、建売住宅なら「すでに整っている完成形」だから、そこにあなたらしい家具やアイデアで整えるだけでさくっと洗練された住まいに仕上がるのです。
「建売って、ちょっとセンスがないよね」
「ときめかない」
「普通すぎる」
そんなふうに言われることもあります。
でも私は、逆に「整える余地がある」と捉えています。

驚くほど凝った建売住宅も増えてきて、これまでのザ・昭和な建売のイメージを覆すような、こだわりの一棟が増えてきて嬉しいです。
「建売でも、こんなに素敵なんだ」
「この感じ、注文住宅みたい」
そんなふうに言ってもらえる建売を、私もこれからも一棟一棟、丁寧に仕上げていきたいと思っています。
“建売”という選択肢に、最高の付加価値をつけてご提供する。
“めちゃくちゃ素敵なおうちを買いました”って言葉が私のモチベーションです。
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