ジャパンディスタイルで黒いキッチンが流行る理由|白と黒を写真で検証して分かったこと
こんにちは。ととのえりです。
最近流行しているジャパンディスタイル。
和の静けさと北欧のシンプルさを併せ持つ空間で、
ショールームでも黒系のキッチンが人気です。
実際、
私が最近コーディネートした物件でも
黒いキッチンを採用しました。
そこから、
「キッチンって、やっぱり面白いな」と
改めて考えることが増えています。
前回の記事では、
白いキッチンと黒いキッチンが
なぜ選ばれやすいのか。
その背景についてお話ししました。
今回はその続きとして、
実際に写真で検証してみた結果を
まとめていきたいと思います。

今回の検証テーマ
今回検証したかったのは、とてもシンプルです。
出しっぱなし前提の暮らしで、
白と黒のキッチンはどう見えるのか?
ショールームやSNSでは、
どちらも完璧に整えられています。
でも現実のキッチンは、
食器や調味料を出したままだったり、
毎回きれいにリセットできるとは限らない。
そこで今回は、
同じものを、同じ配置で置き、
色だけを変えて検証してみました。

写真検証①|白いマグカップ
まず一番分かりやすいかなと思ったので、
マグカップの検証してみました。
毎日使うし、
洗ったあとについ置きっぱなしになりやすい。
生活感がとても出やすいアイテムです。
黒のカウンタートップの場合
黒の天板の上に
白いマグカップを置くと、
形がすっと浮かび上がります。
輪郭ははっきりしているのに、
マグカップだけが主張しすぎない。
「置いてある」というより、
空間の中に収まっている印象でした。
視線が散らず、
全体として落ち着いて見えます。
白のカウンタートップの場合
一方、白の天板では、
同じマグカップが
かなりはっきり目に入ります。
清潔感はありますが、
「何か置いてある」という情報が
そのまま伝わる。
マグカップひとつでも、
空間の情報量が増えたと感じました。

写真検証②|リーフ柄のマグカップ
次に試したのが、
リーフ柄のあるマグカップやお皿です。
ここで、
白と黒の性格の違いが
かなりはっきりしました。
白 × 柄物の食器
白のカウンターでは、
リーフ柄物の食器は意外とすんなり馴染みます。
柄があっても、
全体が明るく拡散されるので、
主張が強くなりすぎない。
生活感は出やすいですが、
「ごちゃごちゃ」より
「日常」「楽しい」という印象。
柄物の食器が好きな人にとって、
白は受け皿が広い色だと感じました。
黒 × 柄物の食器
一方、黒のカウンターにリーフ柄物を置くと、
一気に難易度が上がります。
黒は、
置いたものの輪郭を
くっきり際立たせる色。
その分、
柄・色・形の情報が
すべて前に出てきます。
結果として、有機的なリーフ柄は
うるさく見える
チグハグに感じる
置きっぱなし感が強まる
という印象になりやすい。
黒は、置くものを選ぶ色だと
はっきり分かりました。


写真検証③|生活感のある調味料とラック
最後は、
もっとも現実に近い検証。
出しっぱなしになりがちな
調味料です。
黒の場合
黒の上では、
瓶やボトルが
ひとつのまとまりとして見えます。
ラベルや色は見えるのに、
視線が散らない。
これが、
黒は空間の情報量を整理してくれる
と感じた最大の理由です。
白の場合
白の上では、
調味料ひとつひとつが
個別に主張します。
清潔感はありますが、
管理状態がそのまま可視化される。
きれいに保てていれば美しい。
でも、
少しでも崩れると
生活感が前に出やすい。
ここまでで分かったこと
ここまで写真で検証して、
見えてきたこと。
白は、置いたものを正直に映す色。
黒は、置いたものを整理して見せる色。
だから、
きれいを保てる人
物が少ない暮らし
→ 白が向いている。
出しっぱなし前提
片付けが得意ではない
→ 黒が味方になる。
じゃあ、モダンにしたいけど、柄のある食器がある場合はどうする?


写真検証④|モザイクタイルを背景にしたマグカップの場合
今回の検証で、
もう一段印象が変わったのが、
背景をモザイクタイルにしたときのマグカップの見え方でした。
天板の色だけでなく、
背景が変わることで、
空間全体の受け止め方が
大きく変わることを、
改めて実感しました。


黒のカウンタートップ × モザイクタイル × マグカップ
黒いカウンタートップに、
ガラスのモザイクタイルを背景として合わせた場合。
まず感じたのは、
黒の強さが一段やわらぐということ。
天板が黒一色だと、
どうしても視線が前に引っ張られがちですが、
背景にタイルの表情があることで、
視線が分散されます。
マグカップは、
しっかり存在感がありながらも、
一点だけが浮きすぎない。
黒の上に置いたときに感じやすい
「緊張感」や「かっこよさ」が、
日常の景色として落ち着く方向に
整えられる印象でした。
白のカウンタートップ × モザイクタイル × マグカップ
一方で、
白いカウンタートップに
モザイクタイルを背景にした場合。
白一色のときに出やすかった
「情報が前に出すぎる感じ」が、
かなり和らぎます。
マグカップひとつ置いただけでも、
白×白だと
どうしても目に入りやすかったのですが、
背景にタイルのリズムがあることで、
視線の逃げ場ができる。
結果として、
生活感がそのまま露出しにくくなる
という印象でした。
なぜモザイクタイルだと落ち着くのか
理由はとてもシンプルです。
モザイクタイルには、
・色のわずかな濃淡
・目地によるリズム
・光の反射の違い
といった
「細かい情報」がすでに含まれている。
だから、
マグカップという
生活感のあるアイテムが加わっても、
それだけが
突出して見えにくい。
空間としては、
むしろバランスが取れる方向に
働いてくれます。
背景が「主役」にならないことが大切
ここで大事だと感じたのは、
モザイクタイルは
決して主役ではない、という点。
強い柄や、
コントラストの激しいタイルだと、
逆にうるさくなってしまいます。
今回検証したような、
ガラス系で、
主張しすぎないモザイクは
ほんのり表情があって、
でも前に出すぎない、がいい。
このバランスがあるからこそ、
マグカップも、
キッチン全体も、
自然に馴染みます。
空間に洗練さも、温かみも感じます。
マグカップ検証で見えた結論
モザイクタイルを背景にすると、
・黒のキッチンは、重さがやわらぐ
・白のキッチンは、情報量が整理される
・マグカップの「置きっぱなし感」が出にくい
という効果が、
はっきりと見えてきました。
だからこそ、
背景に少し表情があるだけで、
空間はぐっと落ち着く。
この言葉が、
今回の検証を通して
一番しっくりきた結論です。


出しっぱなし前提の暮らしなら
出しっぱなし前提の暮らしなら、
黒は空間の情報量を整理してくれる色。
「散らかって見えにくい」というより、
暮らしの途中を受け止めてくれる
そんな印象でした。
洋服でも、
全身白の人は少ないけれど、
黒を選ぶ人が多い。
キッチンも、
それと少し似ています。
白も黒も「単色すぎ」は注意
そして今回の検証で、
もうひとつ強く感じたことがあります。
それは、
壁も天板も、
白一色・黒一色でまとめすぎると、
空間がきつくなりやすい
ということ。
白一色は、
無機質で生活感が出やすい。
黒一色は、
重たく、緊張感が出やすい。
なのでプラスアルファがあったほうがいい。
背景は「主張しない個性」がちょうどいい
そこで大切になるのが、
背景のつくり方です。
背景に少し表情があるだけで、
空間はぐっと落ち着きます。
ガラスのモザイクタイルのように、
主張しすぎないけれど
ほんのり個性がにじむ素材。
それを挟むだけで、
生活感の出方が
大きく変わります。
白か黒かより、大切なこと
今回の検証を通して思ったのは、
白か黒か、
どちらを選ぶか以上に、
どう暮らしたいか。
そこを考えるほうが、
ずっと重要だということでした。
そのためには、
選ぶものを少しだけ意識する。
シンプルなものを選べば、
空間は自然とすっきり見えます。
色を増やすのではなく、
素材で変化をつくる。
それだけで、
キッチンは
ぐっと使いやすくなります。
だから私は、こう考えています
キッチンは、
見せるための空間ではなく、
暮らしを受け止める場所。
片付いていなくてもいいし、
ありのままでいい。
もし生活感を抑えたいなら、
自分の暮らし方やスタイルが
ある程度、言葉にできるくらい
明確になっていると、
無理をしなくても
自然と整っていきます。
それが、
後悔しないキッチン選びにつながる。
私は、
そう考えています。