【パリインテリア国際見本市の旅】トレンドカラーはブラウン!メゾン・エ・オブジェ(Maison & Objet)2024レポ_02

2025年のメゾン・エ・オブジェトレンドが大きく変わって
目の前に広がっていたのは、より自然体でナチュラルな心地よさを追求するインテリアの世界でした。
かつての煌びやかさや圧倒的なゴージャス感とは違い、今年のメゾンは優しさと上品さに満ちた空間が印象的でした。
































特に目を引いた、トレンドカラーとしての「ブラウン」の進化
これまでのブラウンといえば、大地のようなどっしりとした濃い色が主流でしたが、今年はより柔らかく、上品で、洗練されたニュアンスを持つブラウンが多く見られました。
深みがありながらも、穏やかで優しいトーンのブラウンは、すでに定着したグレージュとの相性が抜群。
グレージュの持つ都会的な洗練と、ブラウンの持つ温もりが融合し、どんなインテリアにも自然に溶け込む色合いとして提案されていました。
また、会場全体を通して感じたのは、「私たちは地球の一部である」というメッセージ性。
木、土、植物などの天然素材がふんだんに取り入れられた空間は、装飾ではなく、暮らしそのものを豊かにするためのインテリアを追求しているようでした。
コロナ禍を経て、世界中の人々が直面した不安や疲れ。
それを癒し、心を解きほぐすために、パワフルなデザインではなく「健やかに美しく生きる」ことを重視した空間づくりへと、トレンドがどんどんシフトしているのを感じました。
いつも大胆な色や柄、装飾で圧倒されられるアフリカンがテーマのインテリアも、今年は大人しく、シックな印象でした。









そして印象的だったのは、「生命力を感じさせるインテリア」の提案です。
部屋に花や植物がひとつあるだけで、空間に息吹が宿る。
これまでのように単なる装飾として置くのではなく、暮らしの中で「生きた存在」として植物を取り入れることで、より豊かで心地よい空間が生まれているのを感じました。
ブランドごとに異なる表現があるものの、どれも共通していたのは
「柔らかさ」
「包み込まれるような心地よさ」
空間全体が優しく、穏やかにデザインされ、そこで過ごす人の心に寄り添うようなインテリアが多く見られました。
かつての「見せるための豪華さ」ではなく、「自分のための心地よさ」へ世界は美しく成長しています。
今回のメゾンでは、「人に魅せる空間」から「自分の内面とつながる空間」へと価値観が変化していることを強く実感しました。
次回のブログでは、この流れを象徴する大好きなブランドのDOME DECOとEICHHOLTZの展示について詳しくご紹介します。
それぞれのブランドがどのようにこの新しいラグジュアリーの形を表現していたのか、ぜひお楽しみに。
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