【衣装フリークにはたまらない!】Netflix”リディア・ポエットの法律”
シーズン2、ご覧になりましたか?私、大ファンなので一気見しました!今週は寝不足ですがリディア最高でした!(笑)やっぱり好きです、このシリーズ。
Netflixの歴史ドラマ『リディア・ポエットの法律』は、19世紀末のイタリア・トリノを舞台に、女性弁護士の先駆者リディア・ポエットの物語を描いています。
女性という理由で弁護士資格を剥奪されながらも、社会的弱者のために戦い続けるリディアの勇敢な姿勢が魅力的に映し出されています。
そして彼女を応援する殿方達も素敵。毎回、登場人物の名前が難しくて覚えられないのですが、そこはまあ良しとします。(笑)
物語も面白いのですが、ファッションとインテリアの面でも見逃せないポイントが盛りだくさんです。
私はインテリアコーディネーターなのでインテリアが大概気になるのですが、今回、インテリアはもはやリディアの美しさと強さを引き立てる背景でした。
そして最高の衣装に毎回、惚れ惚れしてうっとり。そこで今回はリデェアの衣装について深堀りしたいと思います。
魅力的なファッション「スコート」に注目!
リディアの衣装は、当時の女性ファッションとは一線を画す男性的なデザインが特徴です。
他の女性達はふんわりと柔らかい、淡いトーンの衣装とふわっとしたヘアスタイルで女性らしい、「受け身」の印象に対して、リディアは強い「攻め」を感じます。
これらは、単に時代背景を表現するだけでなく、ドラマのフェミニズム的テーマを視覚的に補強しているといえるでしょう。
他の登場人物の女性たちの柔らかく優雅な衣装に対し、リディアの装いは明らかに異なります。
彼女の衣装は、男性的なジャケットやベスト、スカートに見えるスコート(スカートのパンツ型)などで構成され、はっきりとした色使いとシャープなシルエットが特徴的です。
自転車にも軽々乗れちゃう。このシーン、大好きです。
18世紀当時流行した、肩を強調した袖にシャープなシルエット、スーツスタイルの襟やネックリボンのストライプなど直線的な印象が強調され、彼女の芯の強さを際立たせているなあと感じます。
知的かつ上質を感じる素材。そして洗練された上品な絶妙なバランス。
この衣装はリディアの生き方や意志の強さを視覚的に表現するのに本当によく考えられているなあと思います。現代を生きる私達へのメッセージとも感じます。私もタフに美しく生きたい!(笑)
フェミニズムをテーマにしたこのドラマにおいて、彼女の衣装は男性社会でしなやかに戦うための美しい鎧としての役割を果たしている感じがします。
細部までこだわり抜かれた装飾と小物が凄い
リディアの衣装で彼女がベルトから下げている小物も気になりました。なんだろう?
これらの小物には、彼女の内面や秘めた想いやメッセージが象徴されているようで毎回違ってとても気になる!そこで衣装デザイナーのインタビューを読んでみました。
特に目を引くのは、シャトレーヌと呼ばれる装飾アイテム。シャトレーヌは19世紀に女性が持ち歩いていた小物類をまとめるためのもので、リディアのシャトレーヌにはメガネケースやパイプ、タバコホルダー、ゴシック調の香水ボトル(もしくは毒薬の容器?)などが吊り下げられているとか。
このような小物は、彼女の心の奥底にある感情や過去を象徴する演出という感じがすごくしますね。
シャトレーヌの参考に良い事例がありましたのでご紹介します。
虫モチーフのアクセサリー
バストアップのリディアが映し出される時、ネックリボンの装飾品にトンボや昆虫の宝石のモチーフが使われています。
虫はバロック様式の静物画において、儚さや死、さらには肉欲を象徴するものとして描かれてきました。
さらに、石や羽根、カブトムシ、バッタなどで構成されたミニチュアの静物画的なデザインも、リディアの小物に見られる芸術的な要素です。
リディアが身に着ける昆虫モチーフのジュエリーは、彼女の内面的な葛藤や秘めたる感情の暗示となっているのかもしれません。
ファッションが語るリディアの物語
『リディア・ポエットの法律』は、単なる歴史ドラマにとどまらず、衣装を通じてキャラクターの心理や時代背景を深く感じ取ることができる作品です。
視覚的にも感情的にも豊かなディテールが、19世紀のイタリアとリディアの世界にスイスイと引き込まれていくエッセンスに感じました。
彼女の人となりや心の中の苦悩、そして社会に対する反抗心を視覚的に伝わり、リディアが身に着ける一つひとつのアイテムが、小さな物語を生み出し、彼女の個性や内面の痛みを暗示を感じました。
共感する、応援したくなる女性です。
現代を生きる女性なら誰でも一度は感じたことのある苦悩に向かうリディア。力強く美しく生きるファッションや装飾品に浸って素敵な時間をお過ごしください。
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